開催日時
2026年3月23日(月曜日)13:00~14:00
開催場所
インターローカルメディア株式会社 会議室
出席者
番組審議委員(敬称略):小西侯久/青柳浩明/延増拓郎/榊原隆由
/髙邑勉/西前学/渡邊由佳
※委員総数7名中7名出席
放送事業者(インターローカルメディア株式会社): 久保政史/佐藤肇/久米由希

議題:

審議事項

・「インターローカルアワー」の番組内容、編成内容に関する審議

[審議番組]

1.「ぐっ!ジョブ」(週更新番組)
<番組概要>独自の技術サービスや斬新なアイデアで商機を模索する、はたらく喜びに満ちた企業と挑戦者たちの取り組みを、よりわかりやすく、楽しくお届けする九州の経済情報番組。
制作著作:株式会社TVQ九州放送

2.「かごしま記憶遺産~未来へ伝える43の現風景~」(南種子町編)(屋久島町編)
<番組概要>鹿児島県の43市町村の伝統文化や祭り、食文化など「地域の宝」の現在の
風景を、4Kカメラを使って撮影し、美しい映像詩で綴った番組。
審議対象番組は「町の誇りインギー鶏/南種子町」編・「世界遺産の島/屋久島町」編。
制作著作:KTS鹿児島テレビ放送株式会社

 

[番組審議委員意見]

1.「ぐっ!ジョブ」

・冒頭に「ぐっ!ジョブ」と登場したのは柔和な中年男性中島浩二でありこの手の北九州市での成人の日のヤンキー男女を見せられて「いらっ!」と来るのかと思いきや膨大な約1,000着の貸衣装在庫と着ぐるみを持つ貸衣装店舗「みやび」の女性店主に来店する成人ヤンキーたちの笑顔も意外と可愛く好感が感じられ、ナレーターのユーモア溢れる明るい会話と店主とお客のやり取りも楽しく毎年の「みやび」店主と成人ヤンキーとその親たちとの会話のやりとりが暖かく感じられた。
「メガネのサトー」の独自なオーダーメイド(PCデザインから3D加工機)技術の発想に富んだ他の量販店との徹底した差別化は新潟県鯖江の眼鏡に勝る最短10日間で完成できる完全一貫加工のプライドを誇る地方の名工に値する。
年間売り上げ40億円を誇るSANMATSU工業は自動搬送ロボット、箱単位15KG
の酸素系漂白剤を持ち上げる安川電機製アーム式ロボットアームを加工し、加えて福岡未来病院での患者の握力補強機にAIを加えたロボテイクスとしてのプライドは追随を許さず尊敬に値する。SANMATSU営業本部は飲食店のキッチンから医療機器までNOは言わない諦めない誇りを持った地方の製造業である。

 

・北九州の衣装、江戸時代の眼鏡、自走ロボット技術など、九州の産業分野で多岐に渡る独特な企業の技術に着目している点は非常に面白い、と思った。
一方で、短時間で多数の企業の紹介が行われている為か、他局の「カンブリア宮殿」などに見られるような、人物やストーリーに着目した重厚さ深堀さ、は感じられなかった。
当番組は、Tverとかでは配信していないのか?もっと全国区の多様なメディアで取り上げてもらってもいいような題材、クオリティだと感じた。

 

・九州で活躍する企業や挑戦する人々の姿を分かりやすく紹介する経済情報番組であり、地域経済の活力を伝える点で非常に意義のある番組だと思った。独自の技術やサービス、斬新なアイデアで挑戦する企業を取り上げ、働く人々の情熱や工夫を伝える構成は、視聴者にとっても地域産業への理解を深める良い機会になると感じた。こうした番組は、地域の企業や産業の魅力を広く伝え、若い世代にとっても働くことの楽しさや可能性を感じさせる内容になっていると思う。

 

・独自の技術とアイデアで地方で頑張っている企業を紹介する番組ですが、モノづくり日本を改めて実感しつつ、地方にもこんなに素晴らしい企業あるのだと感心した。
30分という尺の中で複数社を紹介していますが、もしかしたら、1社か2社にフィーチャーして、こういう事業戦略になっていった理由や苦労した事などをもっと深掘りしていくのも面白いかと思う。

 

・情報として多岐に亘るため見飽きない番組構成である。そもそも、何物もオーダ
ーメイドに勝るものはなく、問題は費用面・期間面である。しかし、期間面については触れていたが、費用面に触れていないために、不十分であると感じた。

 

・とにかく元気溢れる番組。地域(福岡)の旺盛な進取性や活気が伝わってくる。地域限定の情報番組の域を超えて、全国規模での経済発展のための示唆に富んだ内容。キャスターが現場に溶け込み独善感がないため、商品への信頼性につながっている。

 

・「価格競争より満足度」という視点で「オーダーメード」の企業を紹介している。
満足度、そのための顧客に沿った丁寧な対応は、日本の従来からの強みといえる。このような視点で「オーダーメード」を紹介することは、タイパ・コスパを重視する
傾向にある現代において、日本の強みを見直す点で、よい視点であると考える。
その一方で、オーダーメードには、コスト、採算、手間、商品の汎用性のなさによる無駄の発生、及び人手不足等の、日本企業が現在抱えている問題点もあると考える。
このような問題点に対する各企業の対応も紹介すると、よりバランスがとれた内容となり、今後の企業の在り方への参考にもなると考える。
この点では、「メガネのサトー」さん、及び「SANMATSU」さんでは、3D加工機やロボットの利用が紹介されてた。それ以外でも、紹介された3企業とも、オーダーメード以外の事業を営んでおり、これらのオーダーメード以外の事業が、オーダーメード事業の問題点を補う点でどのような役割を担っているかなど、各企業の工夫について紹介していただけると、より視聴者の興味を満たすものになると考える。

 

2.「かごしま記憶遺産~未来へ伝える43の現風景~」

・1543年英国帆船インギー号が漂流して種子島に流れ着きインギー鶏をもらい受けた歴史から2026年の今までその事実を伝え小学校の鶏舎で児童も大切に育てている暖かい感情は実際のインギー鶏そのものの美しさに相応しい。是非今後もその伝承を継ぎの世代にも継続してほしい。
切り立った新緑の山々を空からの映像や西部林道、白谷雲水峡、周囲16.5Mの数千年の樹命を誇る縄文杉、その森林に生きるシカや猿、正に圧倒的な大自然に神と崇める山岳信仰に相応しい世界遺産屋久島である。
世界中で戦争が勃発しているこの時代何時までもこの島の自然を永遠に残してほしいと切に願うばかりである。

 

・屋久島編は、圧倒的な美しさの画像と、解説は説得力がある。何度見ても感動する風景だが、一方で、この短時間で屋久島の魅力を発信するには限界があるのか、番組の目的もあるかもしれないが、四季やそれぞれの登山ルートの魅せる多種多様な植生や動物、風景の描写に欠けているように思え、物足りなさも感じた。
南種子(インギー)編は、ほとんど知られていないインギー鶏について、大変興味をそそられた。生産者の努力や児童の継承への取り組み垣間見られる一方で、短時間では難しいと思われるが、「現在の南種子で、それがどのように食されているのか?」「どのような郷土料理として親しまれているのか?」といった視点は皆無であり、物足りなさを感じた。
総じて、当番組は短編であり、「記憶遺産」として43の現風景に興味を持ってもらえればそれで良しという意図で作成されているのだとすれば、映像、構成ともに素晴らしいと感じた。

 

・鹿児島県内各地に残る伝統文化や祭り、食文化などを美しい映像で記録し、次世代へ伝えていくという点で大変価値のある番組だと感じた。4Kカメラやドローンによる映像表現により、地域の風景や文化の魅力が印象的に伝わり、短い時間の中でも地域の誇りや歴史を感じることができた。こうした映像記録は、地域文化の継承という意味でも非常に意義深い取り組みだと思う。

 

・丁度いい塩梅の編集になっていると思う。
屋久島も種子島のインギー鶏も、鹿児島の文化や自然、歴史、風土が感じられ、一度訪れてみたいと思った。そこで暮らす人の話を聞きながらの構成もいいと思う。

 

・屋久島そのものの地図が表示されていないために、観光スポットの映像を列挙さ    
れても魅力が伝わらないのではないか。※6回行った私はわかるが未訪問の人には掴めない。
歴史ネタではなく、「どうぞお越しください」の観光番組であるので、新鮮な魅
力を伝えることが重要である。その上では、もっと若い方を起用するべきと思料。
または、「記憶遺産」ということでアーカイブ番組に徹して、もっと聞きやすい
声優を用いて(人物映像は無くして)、明るい印象を与えた方がいいと感じた。

 

・南国特有の風景の中に、島の伝統を守り続ける住民の素朴で優しい心情が表れている。種子島=鉄砲ではなく、歴史的な謂れのあるインギー鶏を取り上げた着眼点が良い。自然と生活の調和を守りつつ島を慈しむ様子が、映像の美しさを一層引き立てている。見どころの多い屋久島だが、自然に囲まれた非日常感が短時間の映像から感じ取れる。

 

・4Kカメラによる撮影がなされることにより、容易に観ることができない屋久島の宮之浦岳の山頂など、南種子町及び屋久島町の原風景が、高精細な映像により視聴できた。そのことにより、印象に残るとともに、訪れてみたいとの気持ちになり、「鹿児島の記憶遺産を未来へ伝える」という番組のテーマに沿っていると感じた。この番組のテーマからは、今回紹介があった南種子町で飼育されているインギー鶏の由来のような、歴史的背景の紹介や、その他、記憶遺産を未来へ伝えるために現在生じている問題点、それに対して実施している改善策等についても紹介がなされると、視聴者が受ける印象が増し、「未来へ伝える」ことにつながると考える。

 

[その他「インターローカルアワー」で放送する番組に対する意見]

・地域の産業や文化、そしてそこに関わる人々の思いや努力を伝える番組は、地方の放送局にとって大切な役割だと感じる。今回の番組はいずれも地域の魅力を再認識させてくれる内容であり、今後もこのような地域に根差した番組制作が継続されることを期待している。
私自身、鹿児島にゆかりのある者として、地域の文化や産業の価値を改めて感じることができ、大変興味深く拝見した。

・ネット配信が急伸している昨今だが、テレビ視聴への需要が高い高齢者向けの番組  編成が多くてもいいのではないかと思う。

 

以上