開催日時
2025年10月16日(木曜日)17:00~18:00
開催場所
Café WASUGAZEN 愛宕グリーンヒルズ店
出席者
番組審議委員:青木眞弥/池ノ辺直子/高寺成紀/富澤一誠/村上典吏子/湯淺正敏
※委員総数7名中6名出席、1名書類審議(音好宏)
放送事業者(インターローカルメディア株式会社): 久保政史/佐藤肇
番組供給事業者(株式会社WOWOWプラス):宮澤辰之/森田健介/松田健吾/植竹伸剛/高木慶/内藤友基/高野佳彦

議題:

1.報告事項

・2025年7月~9月の「歌謡ポップスチャンネル」に対する視聴者からの問合せや指摘・意見について

 

2.審議事項

「歌謡ポップスチャンネル」の番組内容、編成内容に関する審議

[審議番組] 『紙の舟 海を渡る~生誕100周年 作詞家・星野哲郎の世界~』

<番組概要>
昭和100年となる今年、昭和の数々の流行歌を世に送り出した作詞家・星野哲郎の生誕100周年を記念したオリジナル特番。「なみだ船」「みだれ髪」「男はつらいよ」「三百六十五歩のマーチ」「兄弟船」など、日本中の人々の心に残る手掛けた歌は、およそ3,000曲。星野哲郎の歌世界は、どのようにして生まれてきたのか?星野哲郎の原点となる故郷・周防大島や人間・星野哲郎を知る関係者を取材、さらにはゆかりの深い歌手たちの証言のもと、その魅力と歌世界に迫る。

 

[番組審議委員意見]

・生誕100周年という節目の企画は大事。最初の部分で語られた「歌の命は出だしの二行」に魅かれ、それがキーワードとなっていたので最後まで面白く見られた。出身地の周防大島までロケに行き船乗りになりたくて挫折してこの世界に入った、という星野さんの生涯もよくわかり番組に入りやすかった。水前寺清子さんのインタビューを拝見して、改めてお元気なうちに、撮れる時に撮っておかないと、と強く感じる。見る側にとってはご本人、当事者の証言というものがやはり一番響くので。番組としては構成もとても丁寧に作られている。

 

・作詞家の星野先生は良く存じ上げなかったが曲自体は知っていて懐かしい、ということと昔は言葉をすごく大事にされていたのだろうということが分かって、とても面白い番組だった。やはり歌手が出てきて歌って懐かしい顔を見せてくれる、活躍されている方々が星野先生の歌を歌ってくれる、ということがとてもありがたい。ご存命のうちに記録を残しておくことの必要も感じ、大事にしたいものがたくさん入っていた。

 

・可もなく不可もなく。宮本さんと三山さんの組み合わせでともすれば偉人伝になりやすい番組を少し軽めに作られている。今回星野さんの何をテーマにしたかったのかがよく分からなかった。最後の着地であるお墓のシーンのエンディングは歌で締めて欲しかった。星野さんの数多の曲を語りつくした後にエンディングに最後の1曲を流すこと、それが「三百六十五歩のマーチ」であれば「国民の人生応援歌を作った人」と暗黙のうちにわかる、そんな作りが欲しかった。もう一つやって欲しかったのは、星野さんに関するいろんな方の証言をできるだけ多く撮って証言だけで構成する、そうすると星野さんが自然に浮かび上がってきて、ナレーションの代わりに歌をかぶせていくような手法。これは他ではやっていないし、星野さんの歌はなぜ国民的ヒット曲になったのか、を語らずに表現することができたのでは。

 

・構成がバラエティに富んでいて飽きずに見られた。宮本氏と三山氏による生誕の地でのロケを軸に、由縁のある歌手の談話と各々のアーカイブ、ロケ地での歌唱撮りおろし、記念館の紹介、家族の話、生前のご本人の動画、えん歌蚤の市の逸話、音楽業界への貢献、墓碑など、関係者の証言と実際の作品を聞かせることで、作家の人となりとその偉業が伝わる番組になっていた。晴れた海縁のロケがドローンによって引き立っていたのも印象的。

 

・バランス的にも面白く拝見できた作品。アーカイブではなく島に行って生で三山さんが歌う、というのも貴重。全体的には非常に分かりやすいが、せっかく記念館に行ったのなら具体的な内部の構造や、記念館自体がどういう存在なのか、周防大島の地理的な情報などをもう少し見せてほしかった。水前寺さんたちのインタビューが聞けたことや、星野さんが売れていない若い歌手を取り上げようとしていたという業績なども知ることができ、そういうところは専門チャンネルならではで、今後も歌手だけでなく、作詞作曲家なども引き続き取り上げていっていただきたい。

 

・星野哲郎という作詞家の人生/足跡を縦軸に、船村徹との関係や、鳥羽一郎や水前寺清子の星野哲郎の思い出を語るインタビューなどを織り込みながら、振り返りながら、日本演歌の世界の空気感を上手に描いていたように思う。星野哲郎が、雑誌「平凡」とコロンビアレコードによる歌詞コンクールでデビューすることになったことなど、時代を感じるエピソードなど、差し込まれる逸話が「昭和歌謡」の世界を感ずるものが多く、興味深かった。また、ロケ地に選んだ周防大島・星野哲郎記念館も美しかった。宮本隆治の進行はさすがで、星野哲郎の魅力が伝わってくる。

 

・星野哲郎さんは、あんな歌もこんな歌もこんなに手掛けているすごい方なのだな、しかも気さくな語り口で、というところもまた素晴らしい。「出だしの二行」すなわち導入部の、そこで聴取者が聴くのか聴かないのかの一番大切な部分で勝負をしながら、3,000曲も書かれているというエネルギーに感心しながら番組を拝見した。

 

4.連絡事項

次回番組審議会は、2026年1月15日(木)午前11時より開催(予定)。

 

 

以上